□ SOMETHING CAFE □
■ SOMETHING CAFE ■

 
 

 日本では2009年から裁判員制度が始まる。
 1990年代に始まった司法改革の一端として生まれた「裁判員」構想が、蓋然性も必要性も無いこの時期に唐突に施行される。
 日本人には馴染みの無いこの制度が始まる事で、俄かに一般にも注目を浴びる事になった法曹界だが、そこに公正感、公平感を実感出来る日本人は少ないだろう。
 特定の国々の不法入国/不法滞在者、アジア系外国人、未成年者、被差別民族者には必要以上に甘く、一般の成人日本人には厳しい現状、「人権屋」と呼ばれる弁護士が跋扈し、圧力で量刑が決まる事も少なくは無い。
 一般常識に欠けた深窓の法曹界人だけで一般人の量刑を決めるより、一般人の思想を入れるべきだ、と言うのが法曹界の言い分だ。
 だが、重大な刑事犯罪についてのみ行われると言う点、裁判員6人に対し、司法の人間が三人も入り、個々の解説/判例/罪状の傾向の説明を行う点、裁判員の日当/旅費等の経費に当てると言う名目で初年度32億の予算が計上される点等々、非常に疑問点が多い。
 重大犯罪のみを対象に一般人にその量刑まで決定させると言うのは、死刑廃止を睨んでの事だろう。
 一般人の殆どは、自らの手で他者に死を与える事を好まない。それがたとえ1/6の決断であったとしても受け入れない。死を与える事は凡て悪であり、規範や規則とは結びつかない。他の誰が殺されようが、痛い目を見ようが、己の手に他者の命を僅かばかりでも乗せるのは嫌なのだ。それが、穏やかに、野生と本能を忘れた日本人と言う生物だ。
 もし死刑の廃止を願うなら、司法の人間が一人、裁判員にそっと囁けば良いのだ。先進国で死刑を取り入れているのは、日本と米の一部の州だけだ、と。それだけで容易く目的は完遂される。
 法律に暗い一般人6人をリードする3人の司法を選択する基準は曖昧だ。道に明るい三人は、盲の六人を思う方向へ容易く導けるだろう。それが非常識であろうと、非合理であろうと関係は無い。
 そして32億。
 マスメディアが連日不景気を唱え、ワーキングプアだの派遣切りだのと言う新しい言葉が生まれるこの島国で、億を越す大金は無為に消費されている。これから消費される新予算が、何処へ消えて行くのか、それは法務と財務の極一部の人間が決めて行く事だろう。
 裁判員制度は2009年に施行される。
 
 三権分立の一角である司法。
 それを司る裁判所は、其々の地方、地域ごとに簡易裁判所、家庭裁判所、地方裁判所、高等裁判所の五種が設けられている。簡易、地方、家庭のいずれかの裁判所に訴えられた事案は、其々の裁判を経て決着が着けば良し、不服な場合は控訴、抗告、上告されて、高等裁判所に上る。最高裁判所の法廷に辿り着く案件は、高裁裁判所から上告、抗告された案件の極一部である。
 つまり、日本各地で行われる数々の裁判の最終判断決定機関が、東京都千代田区隼町に所在地を持つ最高裁判所、と言うことになる。これが、俗に言われる「三審制」の基本である。
 ただし、前述の通り、殆どの裁判はこの機関にまでは上っては来ない。小額裁判は凡て簡易裁判所で片が着くし、家庭裁判の多くは示談となる。最高裁に上がってくる物の殆どは、民事の損害賠償裁判と重罪の刑事裁判である。それについても、凡てが法廷に上がるわけではなく、年間1000数百件以上も上がってくる裁判の内1000件以上は、書類審判で決着となる。
 最高裁の法廷を使って最高裁判決まで辿り着く案件は、日本全国で起こるいわゆる「裁判沙汰」の極々一部なのだ。
 最高裁の組織は、裁判官(判事)と事務官(一般公務員)によってなる。三つの小法廷と一つの大法廷からなる最高裁判所に勤務する裁判官は僅か15名。裁判官以外の事務の総人数が1000人を超す。この人数であくまでも主は"判事"で、事務官はその手足である現実を考え合わせれば、いかに法曹界が学歴重視のピラミッドによって成り立って居るかが推測できる。最高裁に辿り着く裁判官の殆どが東大、京大法学部の卒業生である。
 最高裁判事と言う職業は選民によって成り立っている。裁判官達が自らを選民と思うのは間違いでは無い。狭き門をくぐって来た選ばれた人々である事に偽りはなく、その点の自負は正しい。問題なのはそこに、其々の神が居るかどうかと言う点だけだ。
 エリート意識、選民思想の中に、正義と、自身と国への誇りが織り込まれているかと言う、ただその一点だけなのだ。
 最も重要だが、全く数値化出来ぬ、「芯」の部分。国が内部から壊れる時に揺らぐ部分。今の法曹界は――いや、法曹界だけが特別ではない、凡ての省庁に共通して等しく――この部分を健全だと言えるかどうか問われれば、それは誰にも答えられない。
 
 高架の国道4号下を、隼町に向かって大股に進む。紺色のエプロンの上に同じく紺のジャケットを着込み、片手に保温BOXを下げて進む。深めに被ったキャップはこれも紺で、下に着込んだカッターシャツの赤だけが浮かび上がっていた。
 水上 冬馬。ただし現在の名前はあさぎり。いわゆるコードネームと言う物である。
 もう一人の実働隊、唯夏の方はゆうなぎ。朝と夕で対になっている。本人達から単純に1や2で良いでは無いかと抗議が出たのへ、情緒が無くてはいけないと、静かに首を振ったのは桐江一等陸佐だった。彼ら実働隊は、"秋津"では桐江の直属の部下となる。彼の命令は絶対である。逆に言えば。
 秋津に居るのは文官ばかりで、武官は桐江のみだ。警官上がりが一人いるが、おのずと警察組織と秘密裡に動く実行部隊は違う。つまり。桐江以外に彼らを指揮出来る者は誰一人としていないのだ。唯一無二の武官で指揮官なのだ。
 実働隊は、指揮官の「外」の事は一切何も聞いていない。存在を感じているバックアップ人員の事も、彼直属の他者の存在も聞いていないし、また聞く気もなかった。指揮官が信用出来ればそれで充分だし、桐江に不満は無かったからだ。
 コピー。そう答えた後、冬馬はヘッドセットをエプロンのポケットに放り入れた。幾らMP3プレイヤー全盛の時代とは言え、ヘッドセットをつけたままの出前持ちはやや不自然だ。何か事態が変るまで、耳から部隊の情報を入手する事は諦めた。通信はONのままだからこちらの音声は生きている。何か異変が有れば先方には伝わるだろう。ヘッドセットをつけるのは、部隊が異変に対応してからでいい。
 部隊。桐江とその協力者の部隊。そして今日は特別に。
 長沢啓輔がSOMETHING CAFEから聞いている。
 部分的にでも、長沢と繋がっていると思えば、冬馬にとっては嬉しくもある。だが、事態はそれ程単純ではなかった。
 どの方向から考えても、一番良いのは今日の"話"が凡て、何事も無く終了する事だ。指令を完遂し、誰にも見咎められず、気付かれずに現場を去り、安全圏まで逃げ延びた時点で事が発覚する。徳永 虎之助の死体が発見され、死因は心不全、自然死と判定される。それで"話"は終了だ。それが一番望ましい。
 だが。それは即ち、部外者:長沢啓輔の必要性を否定する事になる。
 流石に、事が100%うまく運び、トラブル0で済んだ場合、部外者の殺戮にGOが出される事は無い筈だ。バックアップが必要とされるのは、本来の規定以外では必ずアクシデントが有った時だ。バックアップの価値はアクシデント時にこそ発揮され、その時こそがバックアップの採点の時となる。有益か無益か。有能か無能か。それを持って上層部が判断する。
 平常時に助けは要らない。バックアップの真の力は発揮されない。だから、凡て上手く行った場合、長沢の判定は先に延ばされる筈だ。長沢は生き延びる筈だ。――通常は。
 そう、通常は、だ。
 秋津には、長沢に対して予測不能な対応をする人物が一人だけ居る。平常時に助けられなかった事を、否定の理由としかねない人物が一人だけ居るのだ。そう思うと。
 トラブルは有った方が良いのかも知れぬ。秋津の為では無い。革命の為では無い。長沢の為に、己の為に。
 思いかけて否定する。私心は無用だ。足をとられる。今はただ、指令を遂行するのだ。
 隼町交差点を渡る。南門の警備員に会釈をして近付く。紺地のエプロンの胸に印刷された白地の店名を軽くアピールして門に辿りつく。
 「毎度有り難う御座います。花風です。出前に」
 「はいはい。徳永先生ね。聞いてます、お疲れ様」
 南門をくぐる。三人の警備員の目の前を通り、法廷の棟に背を向けて事務棟の出入り口から中に入る。
 この数日間、毎日通ったルートへ入る。目指すは五階東棟中央の徳永 虎之助のオフィス。長沢と繋がっているヘッドセットを、ポケットの外側から指先で辿って息を整える。世界がゆっくりと落ち着いた。
 私心は無い。逡巡はしない。出来る事を、ただやるだけだ。
 
 毎度有り難う御座います、花風です。
 相変わらずはっきりした音声ではあるものの、最初よりかなり遠い声が店名を告げた。最もクリアに聞こえるのは衣擦れの音で、恐らくこれは外されたヘッドセットから流れてくる音声だ。冬馬は行動を起こすと同時にヘッドセットをポケットか鞄か、そうした類の中に放り込んだのだろう。
 いつもより快活な冬馬の声が、長沢の耳の中で店名を言った後は、また衣擦れの音だけとなった。
 冬馬の声に呼応して、短い挨拶が幾つか耳をかすったが、その声が言った事は明確には聞き取れなかった。言葉の抑揚から、ご苦労さん、等と言う極標準的な挨拶だったのだろうと言う推測は出来るが、いかんせん音が低い。冬馬は解放区に居て人と遠い距離から会話している。恐らくは外。冬馬から事前に聞いた情報と頭の中で掛け合わせる。
 最高裁判所に入る前。いづれかの門にいる、門番達との会話だ。頭の中の地図が指し示すのは、南門。隼町交差点。恐らくは南門前に佇む数人の警備員たちとの簡潔な会話だろう。
 始まるのだ。いよいよ。
 エスプレッソマシンは泡立った琥珀色の液体を吐き出している。その横でフォームドミルクを作りながら視線をカウンタ上の男に運ぶと、物言いたげな瞳とぶつかった。
 「何?らしくないよ。言いたい事あったら言えば?」
 「いつからそんなんしてんの?」
 楢岡が自らの耳を指差す。
 ミルクポットをカップの上で動かしてリーフ模様を描いたカプチーノを、カウンタに置く。シナモン一つまみ。少々甘め。
 店主は注文品と一緒に、耳から引き抜いたイヤホンを楢岡の耳に突っ込む。ボリュームを絞ったFMラジオの音声が流れた。
 「やっぱさぁ。喫茶店には色んな意味で変化が必要でしょ。で、音楽もそうかなぁと思い始めてさ。先代がそう言うの一切しなかったから、今まで何となく来ちゃったけど、ここのBGMって、ずっと有線のクラシック固定なんだよね。音低いからあんまり聞こえないけど。で、色々お試し中」
 ふうん。もういいと言わんばかりに楢岡がつき返すイヤホンを、ジーンズのポケットで擦ってから耳に戻す。その動作に再び、ふうん、と気の無い返事が漏れた。
 「いいじゃんこのままで。文句出てないでしょ。大体客がしゃべってるし、誰も聴いて無いよ」
 「そうかなぁ……」
 楢岡に差し出したのは、ポケットに入れたクリップラジオに直結したイヤホンだ。イヤホンを外す際に勢いあまって本体から引き抜いてしまうのは良くある事で、その時に別の機材に刺して渡しても誰も気づかない事は、イヤホンをした初日に体験済みだ。
 「で、言いたい事は何」
 「音楽聴いてれば」
 耳から外してポケットに突っ込む。
 ドアのベルが鳴る。いらっしゃいませ。二人のサラリーマンが奥のテーブル席に向かうのを追いかけるように、アルバイタがお冷とお絞りを運ぶ。長沢は溜息をついた。
 「言いたい事は?」
 「Kちゃん怒ってるんだろ。サムカフェ止めて別の店行けとか、普通店主は言わないでしょ」
 「そうねぇ。普通の客が"探偵"装う公安だって事が無いくらいに、ない、かな」
 ぎくりとした表情の楢岡が、ゆっくりとカップを持ち上げる。必要以上にゆっくりカプチーノを口に運ぶのを確かめて、長沢は業務に戻った。
 Aアメリカーノ1。Cカプチーノ1、Aクリスマスセット。店員たちの声に答えて厨房に入る。同時に耳に正規のイヤホンを入れる。聞こえてくるのは相変わらず衣擦れの音だけだった。ややほっとする。
 楢岡が店に現れるのが、"話"の本当のコアタイムで無くてよかった。音声の僅かな中断は平常時ならどうと言う事は無いが、異変時には命取りだ。今がその時でなかった事に心の底から感謝して厨房を出る。奥田早紀が楢岡の相手をしていた。
 出来上がったA、C、AXセットを、素早く慣れた細い腕がさらう。看板娘の姿がカウンタを出るのと同時に、楢岡が頭を下げた。
 「ごめんなさい」
 「まぁ、興味持ったのは俺だけど。事件自体も俺絡みだったから興味持った訳だけど。必死に調べて結果持ってったらあのオチだもんなー。鷲津さんも途中からあからさまに構えてるし、何か俺罠にかかった気がしたわ。スパイ怖いなー」
 「罠になんてかけて無い。それに公安はスパイじゃないよ。幾ら何でもイメージ悪過ぎ。公安の主な仕事は対象の監視、保護と事故の未然防止よ。至って平和なお仕事なんです」
 「分ってますよ。いつも神田署にはお世話になってるし、警察さんに悪いイメージなんて有りません。最初からそう言ってくれればね。対象者を決めたら身の回りの情報を聞き回って張り付いて、事件起こしたら即逮捕ってお仕事してます。そう言ってくれれば問題なかったのにな」
 「もうずっとイメージ悪杉………」
 コンコン。
 耳の中でノックが響いた。
 続いて人の声。遠く、くぐもっては居るが、はっきり声が"どうぞ"と答える。
 ――― 失礼しまぁす。花風です
 冬馬の声。これはかなりクリアで、掛け金を外すカチャリと言う音も聞こえた。扉を開けて、中に入る。靴音が全くしないのは、冬馬の履く靴の所為なのか床の素材の所為なのかは分からない。
 門からの時間は数分。建物内の移動距離にしてはかなり長い。冬馬が叩いた扉の位置は、南門から相当に離れた場所にある。青年から聞いた情報と頭の中の地図をすり合わせる。大まかな位置の推測が辛うじて出来る程度だった。
 最高裁判所は、北西に背を向けた"ヨ"の形をしている。つまり、南西に向けて開いた"E"の形だ。南門はEの右下の突端の斜め上に当たり、法廷は二段目の横棒全域に有ると考えれば分り易い。
 標的の自室に向かうと言っていた。東棟の五階ほぼ中央。そこまで青年の足で数分。ただ単に広いと言う事か、それとも入り組んでいるのか。最高裁判所の内部に侵入の敵わない一般人には、その理由は分りかねた。
 ――― おう、ごくろうさん。
 先程の音声とは打って変わってクリアな音声に思考を千切られる。店の戸口とカウンタにそっと視線を運ぶ、異変は無かった。
 ――― どうだね、仕事には慣れたかね。
 ――― はぁ、まぁ大体。そちらにお持ちしますか。
 ――― そっちでいい。行くから。
 クリアな音声。二人の距離は相当に近い。
 十数年も前に聞いた声は年を経て幾分か枯れ、力を失ってはいたが、充分にエネルギッシュだった。親切ぶってはいるがどこか高圧的な物言いも、咽喉の中でしゃべっているような発音も変り無い。それに。
 傲慢で無愛想な男の、予想外の愛想。溜息が出た。
 このエロ親父。冬馬はタイプなんだな。
 「そのさぁ……時ちゃんが来たって?」
 ――― いつもありがとう御座います。
 リアルの音声が、耳の中の音声と混じる。頭で音声を分別するのは、現段階ではまだ大丈夫だ。
 「うん。ま、時ちゃんだって家の常連さんですから、そりゃいらっしゃいますよ。この頃ちょっと疲れた顔してる。……良い子だよねぇ、時ちゃん。楢岡君の事凄く気遣っててさ。傍で見てても君は愛されてるんだなぁって分るのに。ホント勿体無い」
 ――― いやいや。年をとるとしつこいのが駄目になるからな、こう言うあっさりしたのが丁度いいんだよ。
 ――― 有り難う御座います。
 「重々、承知しております。でも、俺にも色々ほれ、有りましてね…」
 睫毛の濃い目許がじっと長沢を見上げる。溜息が出た。
 頭脳の回転の速い、有能な男なのに。見目も悪くないし、事実深く愛してくれる女性も居て、良い付き合いを続けていると言うのに。人間の感情と欲は理に適わない物だ。
 「うん……時ちゃんにちょっと叱られた。まあ俺も、結果的に楢岡くんに色々心配させちゃったし。振り回した自覚も…ちょっとはある。……悪かったよ」
 「あ、いや、別にKちゃんが謝る事は何も無いけど……」
 ――― ……。
 耳の中の間が気になった。衣擦れの音、重いものがドスンと柔らかい物の上に乗る音。スプリングが軋む。
 ――― なんスか。
 ――― いや……。
 沈黙。衣擦れ。
 ベルが鳴る。
 「うーっす、マスター」
 リアルと耳の中の音声が混じり始める。耳でなく、脳の中で。思わず僅かにびくりと反応して己を呪う。現状に対応しきれない、スペックの低さが呪わしい。
 冬休みに入ってから直ぐに常連の座に入り込んだ高校生の三人組が、店を見渡して大げさに仰け反った。長沢はその動作に苦笑して見せた。
 「よう、三人組。早いんじゃない?12時前だぞ」
 「あー、いつもの場所人座ってんじゃん。え?誤差だしょ誤差。いつもどおりだよ」
 「早いから席が無いの。諦めろ、時間ごとに席のお得意さんがいるんだ。別の所選んで」
 「じゃー良いよあっちの席ね」
 ぼやきながら三人が移動し、けたたましく席に着くのを視界の隅で確認する。楢岡が騒動に苦笑しているのも確認する。かろうじて異変は無いようだ。… 店の中には。
 ――― 変らないな。官奴婢。
 耳の中で。異変が起こり始める。
 いつもより更に低いハスキーボイスが、耳の奥で、笑った。

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