第1夜 | |
セールスポイント | 中性的な青年、穂邑霧人に付いていくと、そこはホストクラブ兼バー「KID」だった。
亮をハナから見下す青年は、何と「KID」の店長であると言う。澄まし顔の穂邑が気に入らない亮は、吠え面かかかせてトンズラのつもりでホストを志願するが……。 女の扱いならお手の物。俺に出来ない事何て無い……筈だったんだけど、ちょっと勝手が違うみたいなんだな、これが。 |
第2夜 | |
初めての女 | ホストのヘルプとか言うのになったんだけどさ、クソ店長が良いようにイビッてくれんのよ。
気に入らねーから、うんと良い女落として、「KID」なんざオサラバ。好奇心で来ただけで、未練がある訳じゃねーもの。落とし前付けてサヨナラだぜ。 ところが来たのが、性格も見た目も最悪なドブスなんですけど。か―――っ、ついてねーの。 |
第3夜 | |
息子 | ヘルプなんざ、良い事はねぇ。俺は店長や光先輩のおもちゃか酒樽か?
酒の抜けねえ所にやって来た、フェロモンバリバリの銀座のママと、お偉い会社重役。 重役は酔って人の髪の毛引っ掴むわ、絡むわ、説教かますわ。挙げ句の果ては暴力か? ムカつくんだよジジィ!! ロートルの団塊の世代は黙ってろってんだ! |
第4夜 | |
真夜中の太陽 |
婆さんが「KID」に来た。病院の待合室と勘違いしてんのか? と思ったら俺を指名。
ジョーダンだろ。そりゃ仕事だからやるけどさ。五日間通うとか、カウンタ席が良いとか、年の割には妙にホストクラブの事も知ってるし、何だってんだ一体!? 客は波のようなモンだから呑まれるなって言われても、どうしろってんだよ? |